Zcash創設者がこの匿名電話サービスの開発に協力

要約

• 匿名電話サービスプロバイダーPhreeliが先週米国でローンチされました。
• 顧客は郵便番号だけを提供して番号に登録でき、請求書の支払い確認にはゼロ知識証明が使用されます。
• Zcash共同創設者のZooko Wilcoxが、顧客の身元を明かさずに請求書支払いを証明するためのZK証明の適用方法について助言を行いました。

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米国で新たな匿名電話サービスが開始され、消費者は郵便番号のみを入力することで携帯サービスにサインアップできるようになりました。

Phreeliと名付けられたこの新しいモバイルキャリアは、その他の個人情報を顧客に求めず、クレジットカードや銀行情報を会社と共有することなく月額料金の支払いが可能です。

プライバシーコインZcashの共同創設者Zooko Wilcoxは、本プロジェクトのコンサルタントとして参加し、ゼロ知識証明を請求書支払いにどのように応用するかについてPhreeliに助言しました。

「電話会社は貪欲です」と彼はDecryptに語りました。「彼らは、あなたのことすべて、実質的には『あなたの一歩一歩』(きめ細かな位置情報)まで、支払う人ならほぼ誰にでも売っています。」

Wilcoxはまた、現在は偽名で現金払いをして携帯サービスを利用していると述べ、Phreeliが提供するものは「それよりは確実に良いはずだ！」とも付け加えました。

Zcashの創設者は、Phreeliの技術的な詳細やZcashとの類似点についてはこれ以上触れませんでしたが、最近のWiredの記事で同社は、Wilcoxの提案により「ゼロ知識アクセスパス」を採用し、ZK証明を基にした新しい暗号化システム「Double-Blind Armadillo」を実装したと説明しています。

このシステムを使用することで、Phreeliは電話番号が請求書を支払ったことを証明できますが、支払い方法に関連する詳細は一切保持しません。

顧客は、クレジットカードや、ZcashやMoneroなどのプライバシーコインを使って事前に料金を支払うことができます。

また、Phreeliでは、サインアップ時にメールアドレスを任意で提供できるため、携帯電話を紛失した場合でもアカウントを復旧できます。

SIMカードの受け取り方法も選択可能で、住所を提供して物理的なSIMカードを受け取るか、PhreeliがTorネットワーク上でホストするサイトからeSimをダウンロードすることができます。

Wiredの取材に、Phreeli創設者のNicholas Merrillは、同社は法律を破る個人を受け入れることを目的としているのではなく、大手携帯キャリアが顧客について収集――そして共有――する膨大なデータ量に対応するためだと述べています。

「私たちは、人々が普通の生活をより安心して送れるようにしたいのです。何も悪いことをしていなくても、巨大な監視やデータマイニングの運営によって監視されたり搾取されたりしていると感じてほしくありません」と彼は言います。「大多数の人々がそれを望んでいるのは間違いないと思います。」

Phreeliは2019年に設立され、過去1年間で$5 百万ドルの資金調達を受けています。主に匿名のエンジェル投資家からです。

同社はT-Mobileを基盤インフラプロバイダーとして利用していますが、それ以外――顧客データの扱いを含むすべて――は社内で管理されています。

Zcashとは？

2016年にElectric Coin CompanyとZooko Wilcox-O’HearnによってローンチされたZcashは、主要な取引情報を隠すことができるプライバシーコインです。

Zcashの取引は、ビットコインのような公開型か、zk-SNARKsと呼ばれるゼロ知識証明を利用したプライベート型のどちらかで行えます。これにより、送信者、受信者、送金額を公開せずに取引の正当性を検証できます。

ビットコインと同様、Zcashはコインの供給量が2,100万枚に固定されており、4年ごとにブロック報酬の半減期があります。

ここ数ヶ月でZcashは大幅な上昇を見せており、9月初旬から現在の$384まで660%以上の上昇を記録しています。Decryptの親会社Dastanが運営する予測市場Myriadでは、ユーザーはクリスマスの日にZcashの価格が他のプライバシーコインMoneroを上回る確率を53%と見積もっています。