ビットコインが2時間で3000ドル急騰、市場操作の疑いが提起

ソース：BlockMedia オリジナルタイトル：ビットコイン、2時間で3,000ドル急騰…ロング・ショート同時清算で「操作」論争

ビットコインが特に材料もないまま、わずか2時間で3,000ドル急騰し、市場操作の疑惑が提起されている。マーケットメーカーのウィンターミュートによる大規模な買いとともに、両方向のポジション清算が発生した中、一部の投資家はこれを「流動性狩り(Liquidity Hunting)」の典型だと指摘した。

ビットコインは米国現地時間で9日午後の取引時間中、91,000ドル台から94,000ドルまで約4%急騰した。上昇幅は大きかったが、取引量や構造面では不均衡が顕著だった。今回の急騰は約2時間で起こり、上昇直後に反落が発生したことで、投資家の間では人工的な価格の動きに対する警戒感が高まっている。

「材料はなく買いだけあった」…操作の可能性提起

市場では今回の急騰を裏付ける明確なニュースや指標発表がなかった点が注目された。オンチェーンアナリストのディファイトレーサーは、ウィンターミュートが該当時間帯に6,800万ドル相当のビットコインを短時間で買い入れたと指摘した。別のアナリスト、ディファイウィマは主要取引所で同時多発的な買いが観測されたとし、「意図された操作の可能性」を提起した。

ベテラントレーダーのノーリミットゲインズは「オーダーブックが薄い状態で大規模な成行買いが殺到し、価格が簡単に押し上げられた」と診断し、「本当の上昇相場は構造を形成するが、操作された動きは『罠』を作る」と批判した。

1億3,000万ドル清算…ロング・ショート両方向投資家「全滅」

今回の急騰過程で両方向の清算も大きく発生した。トレーダーのオルビオンは、1日で7,000万ドル規模のロングポジションと6,100万ドル規模のショートポジションがそれぞれ清算されたと明かした。これは大口投資家がショートポジション清算を誘導して上昇を演出した後、逆にロングポジションを清算させたという分析と一致する。

ノーリミットゲインズは、「このような垂直的な価格急騰は通常、急落を伴って調整される」と警告し、「ファンディングレートと未決済建玉が急騰している現状は、大口勢力が一般投資家相手に利益確定の準備をしているシグナルかもしれない」と分析した。

一部は「雇用指標が上昇の触媒」と反論も

ただし、すべての専門家が今回の急騰を操作とは見ていない。オンチェーンアナリストのダークポストは、同じ時間に発表された米国の雇用指標が合理的な上昇の背景になり得ると主張した。実際、10月のJOLTS求人件数は767万件で市場予想値(700万件)を大きく上回り、ADP雇用指標も最近の下落傾向から反発の兆しを見せた。

ダークポストは「こうした雇用指標はリスク資産全体に好影響を与える可能性がある」とし、「今後のFOMC会合を前に政策金利引下げへの期待感が高まる中、ビットコインもマクロの好材料に反応したものかもしれない」と解釈した。

一方、急騰後のビットコインは再び下落に転じ、約92,500ドルで取引されている。