今週の相場ポイントはかなり密集しています。火曜日には米国の非農雇用統計の発表があり、木曜日にはCPIデータも出てきます。このデータ相場の中で押し目買いや損切り設定をどうするか、一緒に考えてみましょう。

まず非農から。米国政府のシャットダウンの影響で10月のデータは未発表のままで、今夜11月のデータが発表されます。失業率の予想値は4.4％で、9月と同じですが、これは過去1年での高水準です。失業率の上昇はつまり経済が弱含んでいることを示し、雇用機会が減少し、企業が縮小していることを意味します。FRBの観点から見るとこれは利下げのシグナルであり、相場にとっては好材料と言えます。

非農就業者数の予想は4万人で、9月の数字の半分以下に減少しています。就業者数が少なく失業率が高い状態は、両者ともに同じメッセージを伝えています。すなわち、経済を刺激する必要があり、FRBは行動を起こすべきだということです。

ただし、ここで一点注意したいのは、データに踊らされすぎないことです。4時間足のテクニカル分析も併せて見る必要があります。インジケーターは調整済みか、ブレイクアウトの兆候があるかどうかを確認しましょう。金曜日や週末に大きな調整があっても、サポートラインを割らなければ、今夜や明日の白天に低位で買いを仕掛けることも検討できます。これは、データが予想通りで市場の心理が改善されることを期待した賭けです。

CPIについては、予想値と前回値が一致しており、物価コントロールが一定の範囲内に収まっていることを示しています。インフレも一時的に安定しており、これはFRBが望む状態です。非農データが予想通りに出れば、市場の信頼感は大きく回復するでしょう。クリスマスまであと10日ですから、ここから一段の反発局面が訪れる可能性も十分にあります。

最重要なのは二つです。第一に、最終的にデータが予想通りに出るかどうか。第二に、データ発表後にトレンドが形成されるかどうかです。焦らずに全力投入するのではなく、まずは低位で試し買いをし、実際の動きに応じてポジションを調整しましょう。