2025年末の株価、ダウ・ジョーンズは弱含み推移—年間で堅調な伸びも

米国株は今週半ばに小幅な値下がりを見せた。水曜日の取引では、S&P 500が0.2%程度下げ、ナスダック総合指数と同調する形となった。一方、ダウ・ジョーンズ工業株平均は0.5%近い下げ幅を記録している。

もっとも、市場全体を俯瞰すれば、2025年は株式にとって極めて充実した年となった。年初からの累積で見ると、S&P 500は17%前後のプラスパフォーマンスを達成し、3年連続の2桁上げを実現。ナスダックはAI旋風の持続で21%近い上げを記録し、ダウ・ジョーンズは13%の上げにとどまるなど、指数によってマチマチなプロフィールが描かれた。

年末の底堅さ、4月危機からの見事な回復

3営業日続く値下がり局面だが、これが年間の実績を大きく損なうことはない。特に注目すべきは、春先の混乱からの回復ぶりだ。4月初旬の広域な関税発表は市場に重くのしかかり、S&P 500を2月の高値から19%近くまで押し下げた。それから現在までの軌跡は、投資家が貿易政策の衝撃を消化し、企業のサプライチェーン調整とマージン防衛への確信が深まったことを物語っている。

12月は株式にとって例年堅調な季節だ。ダウ・ジョーンズとS&P 500は月間でプラスで終えることが見込まれ、それぞれ8ヶ月連続の上げ月を更新。2018年以来見られなかった連続上昇記録となっている。ただしナスダックは月間ほぼ横ばいとなる見通しで、最近のラリーがより選別的であることが浮き彫りになっている。

マクロ環境と企業動向—雇用市場は堅調を維持

企業業績と経済データは概ね安定感を示している。労働市場がその代表格だ。先週の新規失業保険申請件数は19.9万件に減少、市場予想を大きく下回った。継続失業保険申請件数も減じ、年末にかけて雇用環境の底堅さが確認できる。

個別企業ではナイキが注目だ。CEOを含む複数のインサイダーが17%超の年間下落を経て買い増しに転じた後、株価は上昇に転じている。

AIとダウ理論—市場構造の微妙な変化

人工知能がもたらした市場の物語は引き続き存在感を放っているが、その色合いは微妙に変わってきた。2023〜2024年の生成AI旋風から一転、2025年は主導権が広がり、大型テック株内でのパフォーマンス分化が顕著だ。アルファベットは投資家からAIの主要受益者と見なされ、65%超の上げで抜きん出た。一方、アマゾンは相対的に控えめな上げに留まっている。

同時に、メガキャップ以外のリターンが著しく改善している。商品市場、特に貴金属が並外れた強さを示した。金は年初来で64%超の上げを記録し、銀は140%超の急騰。両者は1970年代後半以来、最も強い年間動きの軌跡上にある。

ダウ理論で示唆されるように、こうした市場内部の構造シフトは、今後のリターンが従来のファンダメンタルズにより大きく左右される可能性を示唆している。金融政策や大規模なAIインフラ支出よりも、企業の基本的な収益力が焦点となり、ダウ・ジョーンズなど幅広い指数が躍動する環境が生まれるかもしれない。

2026年への展望—リターンのレンジ相場化か

多くのストラテジストは来年も株式にとって相場環境は堅調と見ている。ただし、高いバリュエーションを正当化するために必要な収益成長率が確実に実現するかどうかについては、議論が広がっている。年末の利益確定圧力は、より不安定な局面の初期信号となる可能性も否定できない。

いずれにせよ、ダウ・ジョーンズをはじめ市場全体の2026年の歩みは、マクロ環境の安定性と企業収益力の維持にかかっているといえるだろう。

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