上院議員ブッカー：CFTCやSECに民主党が任命されなければ、暗号資産法案の成立の可能性は低い

要約

• コリー・ブッカーや他の民主党議員は、最高裁判所がトランプ氏に独立機関の委員を自由に解任させる可能性を懸念しており、超党派の監督体制が損なわれることを危惧している。
• 仮想通貨市場構造法案は、CFTCやSECのような機関に仮想通貨規制の形成において大きな権限を与えることになる。
• 民主党はSECやCFTCでの超党派クオーラムの要件化などの修正策を模索しているが、ホワイトハウスが権限制限を受け入れるかどうかは不透明である。

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上院議員コリー・ブッカー（(D-NJ)）は、上院で注目されている仮想通貨市場構造法案の主要な民主党交渉担当者の一人であり、火曜日、ホワイトハウスが主要な金融規制当局に民主党員を任命するという約束を信用しないと述べ、問題に実質的に対応しなければ法案成立の見込みが損なわれる可能性があると語った。

ブッカー氏は、最高裁判所が現在、トランプ大統領にSECやCFTCなどの機関の委員を自由に解任する権限を与えようとしていることに落胆していると述べた。仮想通貨市場構造法案は、こうした規制当局に仮想通貨規制の形成において巨大な権限を与えることになる。

「これは非常に深刻な懸念事項です」とブッカー氏はBlockchain Associationの年次政策サミットでDecryptに語った。「これは大統領権限の大幅な拡大です。私たちはすでに[トランプ氏]がこの権限を、非常に腐敗的な方法で自身の友人を優遇するために使ってきたのを見てきました。」

ブッカー氏は、市場構造法案の超党派交渉の中で、CFTCやSECのような規制当局が「バランスが取れて公正である」ことを確保しようとしていると述べた。こうした5人構成の機関は、法律上、少数党から2名の委員を含めることが求められている。しかしトランプ大統領はこれまでCFTCやSECに民主党員を指名する動きを拒み続けている。1月になると、どちらの機関にも民主党の委員がいなくなる。

ブッカー氏は、ホワイトハウスに直接、「大統領がSECとCFTCに民主党員を任命しない場合、市場構造法案の成立能力が損なわれる」と明確に伝えたと述べた。

Decryptがホワイトハウスからの民主党委員任命の約束だけで法案賛成に足りるかを尋ねたところ、ブッカー氏は「ノー。あり得ません」と答えた。

上院議員は、市場構造法案への賛成に十分安心できるような立法的な解決策について、上院共和党との継続的な非公開協議を「逆効果」になるとして詳細には語らなかった。

同日、ブッカー氏はパネルディスカッションで、最終的に仮想通貨市場構造法案が可決されることに「強気」であると述べた。

しかし少数党委員の問題は、法案成立に向けて努力する上院民主党員の頭痛の種となっている。月曜日、最高裁は大統領が連邦機関の委員を解任できないようにしてきた90年続く判例を近く覆す可能性を示唆した。この判例は長年、連邦規制当局の独立性を担保してきたとみなされている。

もしこの判例が覆されれば、大統領は市場構造法案成立のために今民主党員を任命したとしても、将来的にいつでもSECやCFTCから民主党員を排除できることになる。

この問題への対策の一つは、市場構造法案にSECとCFTCが超党派の委員クオーラムを満たしている場合のみ機能できるという文言を盛り込むことである。この秋、上院民主党はこうした文言を検討してきたと事情に詳しい情報筋がDecryptに語った。

しかしトランプ政権がこのような権限制限を受け入れるかは不透明だ。先月の上院公聴会でCFTC長官候補のマイク・セリグ氏が少数党委員の問題について問われた際、民主党員がいなくても機関は機能できるとの見解を繰り返した。

もし承認されれば、共和党員であるセリグ氏は、5人の超党派グループで運営されるべき機関を1人で運営する唯一の委員となる。

「CFTCは単独の委員長でも機能できます」とセリグ氏は公聴会で述べた。