ヘッドアンドショルダーズ・トップは、力強い価格上昇の後に現れるチャートパターンで、3つの明確な高値が特徴です。中央の高値(ヘッド)が両側の高値(ショルダー)よりも高くなります。左から順に、左ショルダー・ヘッド・右ショルダーと呼びます。パターン形成中は、取引量が段階的に減少するのが一般的です。下図を参照してください。

ヘッドアンドショルダーズ・トップは反転パターンであり、強気相場の終わりや中期上昇トレンドの天井を示唆する重要なシグナルです。
価格がネックラインを下抜けると、上昇トレンドの反転が確定し、売りシグナルとなります。
このパターンはトレンド転換や主要な天井を示すため、空売りや利確の判断材料として活用されます。代表的な3つの売りタイミングは以下のとおりです。
1.ヘッドアンドショルダーズ・トップで価格がネックラインを割り、強い陰線で引けた場合、最初の売りシグナルとなります。この時点でさらなる下落リスクが大きく高まります。下図参照。

2.ネックライン割れ後、価格が反発してもネックラインを回復できず、再び陰線で引けた場合、2番目の売りシグナルとなります。一般に、1番目より信頼性が高いです。下図参照。

3.価格が下落を続け、直近安値を下抜けた場合、3番目の売りシグナルが発生します。下図参照。
ヘッドアンドショルダーズ・トップの売買ルールまとめ
このパターンを使うには、左ショルダー・ヘッド・右ショルダーの3点を確認し、重要な節目であるネックラインを引きます。
価格が主要な水準を割り込んだときにトレード機会が生まれます。

1.BTCヘッドアンドショルダーズ・トップの事例

2020年末から2021年5月までのBTC4時間足チャートでは、BTCが$10,000から$64,000まで急騰し、600%以上の上昇となりました。上昇の勢いが弱まると、価格は高値圏で揉み合い、ヘッドアンドショルダーズ・トップを形成。価格がネックラインを$47,000まで割り込んだことで、1年間に及ぶ大幅な下落トレンドが始まりました。
2.失敗したヘッドアンドショルダーズ・トップの例
価格がネックラインを下抜けても、すぐに強い陽線で反発し、サポートを維持した場合はパターンが否定されることがあります。下図参照。

このようなケースでは、ショートポジションは慎重に判断する必要があります。
ヘッドアンドショルダーズ・トップは、長期トレンドの天井や中期上昇の高値圏で現れても、ネックライン下抜けで反転が確定します。トレンドには慣性があり、一度確定するとその方向に動き続ける傾向があるため、ネックライン割れは本格的な売りシグナルです。この時点ですでに高値から下落していますが、下落は始まったばかりで、未決済のトレーダーも売りを検討するべきです。
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